妄想と偏見

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【ポケモンORAS】エピソードデルタのことは誰も知らない【感想・考察】

はじめまして、もしくはお久しぶりです。もちかぎです。

今回はエピソードデルタの感想(考察)について書いていきます。

追記:2022/06/14 文言の一部追加、誤字脱字の訂正を行いました。

  • 注意(必ずお読みください)
  • 背景
  • 目的
  • エピソードデルタの伝えたかったこと(テーマ)
  • ヒガナが知らなかったこと
    • あいいろのたま、べにいろのたまについて
    • メガシンカをさせられなかった(=レックウザに選ばれない)ことについて
  • ダイゴが知らなかったこと
    • どの犠牲が必要で、どの犠牲が不要なのか
  • アクア団(ウシオ)が知らなかったこと
  • ミクリが知らなかったこと
  • 主人公が知らなかったこと
  • 最後に
  • 番外編 ルネの民がべにいろのたま・あいいろのたまを作ったのではないか?
    • ミクリ(=ルネの民)がたまについて言及する
    • ルネに住む住人がおくりびやまとたまについて、おくりびやまとルネシティの関係について言及している
    • おくりびやまにはたまが安置されている
    • おくりびやまには壊れた壁画のようなものが確認される
    • 流星の民が壁画においてたまについて言及していない
  • あとがき

 

注意(必ずお読みください)

※読みやすさを優先し、本文は~だ・~である調で記載しています。

※誤字脱字があった場合スルーしてお読みください。

※本記事は、オメガルビーアルファサファイア(以下ORAS)と、その無料追加コンテンツである「エピソードデルタ(https://www.pokemon.co.jp/ex/oras/feature/34.html)」について記載しているため、ルビー・サファイア・エメラルド(以下RSE)と比較して書いている箇所はありますが、RSEについて記載している訳ではありません。

※筆者はいわゆるポケモン第3世代のうち、アルファサファイア(以下AS)しかプレイしていません。AS以外の第3世代の情報は実際にプレイしたわけではなく、ネットなどで見た情報となります。

※そのため、ASに準拠した書き方となります。オメガルビー(以下OR)で変更されている点(例:カイオーガグラードンなど)については個人での補完をお願いします。

※自分の思ったことや疑問、考えなどを書いていますが、個人的な考えにとどまることをご理解ください。

※写真は直撮りのため、画質が悪くなっています。

 

背景

エピソードデルタの考察や感想に関しては、すでに様々な人が記載している。シナリオ解説などについての考察・感想などは多くあるが、登場するキャラクターの知識という点から記載したものは見受けられなかった。

目的

エピソードデルタのテーマについて、キャラが知っている知識をもとに、エピソードデルタ感想(考察)、ヒガナの行動原理を書く。

 

エピソードデルタの伝えたかったこと(テーマ)

個人的にだが、エピソードデルタを締める上で、このセリフは総括としてとても優秀だと思った。また、本記事を書くにあたった強い動機でもある。

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チャンピオンリーグに呼ばれたらしいミクリ

「すべてを 知っているもの など この世には 存在しない」、無力さを痛感している友人ダイゴにかけた慰めでもあるのだろう。だが、このシナリオに登場してくるキャラクター達は、主人公やヒガナも含めて全てを知らない。以下は、どのキャラクター達が何を知らなかったのか、その視点からエピソードデルタについて記載していく。

 

ヒガナが知らなかったこと

結論から書くと、「柱には記載されていなかったべにいろのたま、あいいろのたまについての伝承」「自分ではメガシンカさせられないという事実」を知らないのだと考えている。

本シナリオのキーキャラクターであり、RSEでは登場せず、ORASにて初登場したヒガナは、常に真実を知っているかのように振舞う。「想像力が 足りないよ」などのセリフが代表的だ。

元チャンピオンに辛辣

ヒガナ曰く、元々ソライシ博士達がやろうとしていた方法では、必要ない犠牲を出してしまうらしく、流星の民であればそれを避ける方法を知っているとのことだった。ここで明確に、おそらくリメイク前の世界線ホウエン地方であると思われるパラレルワールドホウエン地方(=必要でない犠牲)に言及がされた。この世界線などについては他の人が書かれているため本記事では仔細はスキップするが、ヒガナは本当に全ての伝承を知っているのだろうか。

ものごとを俯瞰しているかのような言動が目立つ

私は、その考えには否定的である。以下、そう思った理由を記載していく。

あいいろのたま、べにいろのたまについて

本編シナリオでは、これらをめぐってアクア団やマグマ団と対立することとなる。アクア団のアオギリもこのたまについては「あの たまは おとぎ話の 中だけの でっちあげ じゃあ なかったって」といったように本当に現存するとは思っていなかったようだ。おくりびやま頂上でこの二つは安置されており、たまの伝承について老夫婦が話してくれるが、グラードンカイオーガの力を抑えたものの1つであると伝わっているようだ(目覚めの祠前のイベントでは、アクア団やマグマ団ですら知らなかったたまについての知識をミクリが零す)。

頂上には前のブログ記事の記載の通り、絵が描かれた壁が壊れており、おそらく空の柱のような高くそびえる壁画のようなものがあったと推測される。

【ポケモンORAS】ルネシティとその関連についてわからないこと、わかること、思うこと - 妄想と偏見 ←ブログのリンク

おくりびやま山頂にある壁画の一部

話を戻すが、空の柱にはこのたまについての言及が一切されない。空の柱に記載されていることが流星の民にとっての伝承であるため(超古代ポケモンであるカイオーガを目覚めさせる手ほどきをアクア団にしていたのはヒガナだが、たまのことを知っているなら隕石から作らせる必要などなく、初めからおくりびやまに向かうはずである。この時点で最低でもヒガナもたまがどこにあるかが分かっていなかったことになる)、流星の民がたまのことを知らないも同義だ。このことについてシナリオのミス(いわゆるガバ)だと言う人が多くいるが、私はそうではなく、どんな理由であれたまについて残したくなかったからだと考える。その理由としては2つ、1つはたまについて記載がされるとレックウザの格が下がってしまうため。2つは、他民族の文化(知恵、歴史)であったため残したくなかった、もしくはその両方あたりが妥当だろう。

まず前者について、レックウザはヒガナやミクリ曰く、ホウエンの守護神でもあった。

ダイゴ曰く、ミクリも古の知恵を受け継ぎ伝える人間のひとりである

流星の民の末裔であるばばさまも、レックウザ様と呼んでいるあたりそうなのだろう。守護神の力だけでなく、たまの力も借りていたなら守護神としてのレベルが低く思われでも不自然ではない。古の流星の民たちはそれを恐れたのではないだろうか。そうなると祀っている流星の民自身の格が下がってもおかしくない。

後者についてだが、個人的に、たまはルネの民が作ったのではないかと考えている(理由は本記事の番外編の欄を参照。前者の理由にもこれは掛かってくるが)。異なる民族がつくった文化だと、同じくレックウザの価値が下げられると同義なので記すことをさけたのではないだろうか。

もし、空の柱を建設した流星の民が本当に将来を憂いていたのなら、どのようなものであったとしてもたまについて記すはずである。また、全人類に柱を開放し、自らの正しい歴史と行いを伝えていくべきである(そうしていたらダイゴ達が隕石をワープさせる方法を採択しないため)。だが実際は流星の民と認められた一部の人間しか入ることが許されない。ここから、過去の流星の民はレックウザを召喚することができる民であるという権利を手放したくなかったのではないだろうか

メガシンカをさせられなかった(=レックウザに選ばれない)ことについて

エピソードデルタのシナリオ終盤、ヒガナは空の柱の頂上にある龍召の祭壇にてレックウザを呼び出すことに成功する。

呼び出すために多くのキーストーンを必要としたようだ(ばばさまの言う七色の岩がないためか、だとしたらなぜこの二人の間で認識がずれているのか)

後はメガシンカをして隕石を壊すだけ、となったところでヒガナのキーストーンは反応しない。レックウザは1000年という長い時の中で力が弱まっていた。

隕石は頻繁に食べないのだろうか。そんなレックウザに絶望するヒガナの後ろで、主人公の持つ隕石が輝きだす。

ヒガナ「まるで……メガストーン!?」

メガストーンと同等の作用をする隕石を食べた結果、レックウザは力を取り戻し、隕石を壊してエンディングを迎える。

ヒガナは確かに呼び出す方法は知っていたが、レックウザがエネルギー不足を起こすということは知らなかった。空の柱にはそのような記載がされておらず、グラードンカイオーガによる1000年前の争いでは、レックウザは2匹の力を吸い取っていたことから、今回のようなエネルギー不足は回避できたのだろう。伝承にないことは知りようがない。

 

ダイゴが知らなかったこと

ダイゴやデボンコーポレーションが知らなかったことはシナリオで述べられている通り、「パラレルワールドホウエン地方の存在」と、ほぼ同義の「必要な犠牲と不要な犠牲」と考えている。

メガシンカの時に発生する莫大なエネルギーを人工的に作り出し、そこをワープホールとすることで解決しようとした

パラレルワールドホウエン地方については軽く触れたが、どうやらORASホウエン地方とは訳が違うようである。以下、それについて言及したヒガナのセリフの引用である(読みやすくするためセリフウィンドウと異なる改行、スペースにしている)。

「この世界とは 似て非なる 別の世界の観測…… そして 確定……」

「そう わたしたちの 住む ホウエンと ほとんど同じ そこに生きる 人も ポケモンも」

「そう 例えば ちょっとだけ ポケモンの 進化の 道筋が 違う メガシンカが 存在しない 世界……」

「3000年前に あの戦争が 起こらず 最終兵器も 作られなかった そんな世界の ホウエン……」

「そこへ 突然 隕石が 現れたらどうなるだろうね?」

「隕石を 壊す 技術も ワープさせる 力も 存在しない 世界の 人々は どうなるだろうね?」

長くなったが、要点を抽出すると、

  • おそらくリメイク前のルビー・サファイア(エメラルド)の世界線である
  • そうでなかったとしても、そのホウエン地方ではメガシンカが存在せず、技術力も劣る
  • XYにて初めて言及された3000年前の戦争と、AZが開発した最終兵器がメガシンカや技術発展に大きく貢献した(≒世界線のターニングポイント)
  • ヒガナの言うホウエンではこの二つがどちらも生じなかった

といった具合か。そしてヒガナはこのホウエンを巻き込むことは不要な犠牲だと思っている様子だ。この犠牲の必要・不要の考え方は流星の民にとってはさほど突飛な内容ではないようで、ばばさまも流星の民が多くの犠牲を目の当たりしてきたこと、より多くの平和が保たれるように最善を尽くしてきたことを話す。そして同時に、ダイゴたちが取ろうとした方法に言及する。

優れたもの=不要な犠牲というわけではなく、多くの平和が保たれることをとしており、そのためならできる限り少ない犠牲を払うといった考えを民単位でしている印象を受けた。現にばばさまはヒガナを止めるような発言をしておらず、ヒガナも「どうすれば 一番 多くの 幸せを 守ることが 考えてきた」と発言していた。

どの犠牲が必要で、どの犠牲が不要なのか

今回落ちそうになっていた隕石は、ヒガナが世界そのものを消滅させるほどの規模だと語っている。

世界ということは、このホウエンだけに留まらず、カントーやカロスなど他の地方さえも危うくなるのだろう。仮に、私達が住む世界で恐竜が滅んだようになるとしたら、ポケモンや人はもちろん生き残ることができない。植物も枯れていくため、自然の一部もなくなる。デボンが最初採用していた隕石のワープでは、別世界線で上記の被害が丸ごと起こることになる。対してヒガナは最初、伝承の通りグラードンカイオーガを目覚めて暴れさせ、そこに降臨するレックウザという図を狙っていた。やがてレックウザがこの二匹を治め、隕石も破壊する運びとなったはずだが、主人公がすぐ捕まえることで被害は抑えることができた。しかし、ルネを中心にホウエン中に大雨が降った。もしこのままカイオーガが活動していれば、大雨による被害は様々あるが、河川の氾濫、土砂災害は免れなかったと思う。合わせてグラードンも復活していたら更に大きな被害が出たことだろう。ホウエンの自然・人・ポケモンには大きなダメージになるが、星が消滅しないことから(やがてこの争いもレックウザが解決するため)、隕石がぶつかって生じる犠牲の多さと比較すれば少ないので(パラレルワールドも認知しているため)、この方法を採択するのも理解できる。

上記の説明を図にしたもの

ここで問題が1つ生じる。なら最初から人のキーストーンを使ってレックウザを降臨させた方が被害が少なく済んだだろうにそれをなぜそれをしなかったかということだ(もしこのようにしていたら、レックウザのエネルギー不足である上に、ヒガナはエネルギーとなるような隕石を所持していないため失敗するが)。この回答としては、「より伝承に近い方法だった(=確実だったため)」と考える。壁画でも口頭でも、いずれもエネルギーを求めてグラードンカイオーガが争っていた。長くなったが伝承にできる限り近い方法で確実に降臨させたい目論見があったと思う。

主人公がカイオーガを捕まえてしまったため、予定を変更する運びになった

今のホウエンはかつてのように、地上に自然のエネルギーが溢れているわけではなく、ホウエンの底にあるエネルギーが露出した状態のため、伝承に則るのなら、1000年前の部分のはずである。「その(ホウエンの底にたまっていた自然の) エネルギーを 求めて ゲンシグラードン ゲンシカイオーガが 目覚めて しまったのだ」と語っているため、この2匹が暴れることによる犠牲はもちろんだが、この底はルネシティに繋がっているため、ルネシティに真っ先に被害が出ることを流星の民たちは理解していたはずだ。ルネシティの犠牲は、星を救うための一番必要な犠牲(=一番避けられない犠牲)だと考えていたのだろう。

 

アクア団(ウシオ)が知らなかったこと

ここではアクア団のうち、エピソードデルタで一番出番があったウシオについて記載するが、その前に軽くアオギリについても記載しておきたい。今回の悪の組織は、シナリオ本編において全てを知っているものなど誰もいないということを示したキャラクターだと感じた。アオギリポケモンにとっての理想の世界を作るため、そのためにすべてを始まりに還そうと(プロジェクトAZOTH)カイオーガを呼び出し、大願叶ったかと思いきや、あまりにもひどい大雨であわや人もポケモンもとても住めないような世界になるところだった。

この計画が失敗したのもアオギリカイオーガの力が分からなかったに他ならない

マツブサの言う通りである

話を戻すが、ウシオが知らなかったことはアオギリではないだろうか。ウシオはこの一件で自省したアオギリが変わってしまったと悲観し、莫大なエネルギーをもったロケットを爆発させようとし、やけくそのような形でプロジェクトAZOTHを完遂させようとした。

しかし、この方法ではプロジェクトは達成できても本懐は達成できない。なぜならポケモン住めなくなるためである。悲観するあまり、すべてを無に還すプロジェクトの根幹を無視したからだ。結局は上記した通り、この企みは未遂に終わり、EDでは仲直りしている。以下そのアオギリのセリフの引用である(一部写真のブレがひどいため)。

「オレは 許さねぇっ! ……オレ自身を だ!」

「テメェの 部下を そこまで 追い込んじまう なんざ……」

「リーダー失格だ…… オレは…… 本当に…… すまなかった ウシオよ……」

「……オレも あらためて イチから 出直すつもりだ」

カイオーガの 一件…… そして 今回の 一件……」

「テメェたち だけの 考えで 閉じてちゃ なにも始まらねぇ」

「アクアだ マグマだ ポケモンだ 人間だ どっちか ひとつを 決める 必要もねぇ」

「面倒でも 恐ろしくても 自分の 知らねぇ 場所に 踏み出し 色んなヤツらと 交わっていく……」

「それが これから 目指していきたい アクア団の カタチ なんだ」

「…… …… …… ……オマエも ついて来て くれねぇか?」

公式サイト(https://www.pokemon.co.jp/ex/oras/character/04.html)のキャラクター紹介にあるように、アオギリは思想こそ変えたものの、まっすぐな気持ちを持ち続け、豪快な性格もなんら変わっていないのだ。ウシオはアオギリの思想が変化したことには気づけたが、信条が変わったわけではないと気づけなかった。ボイス集を作るような熱狂的な部下だからこそ、自分の中だけのアオギリばかりを見てしまっていたのかもしれない。どれだけ知ったつもりでいようとも、相手の全てを知ることはできない。だからこそ互いを共有し、理解し合うことが大切だと彼らは教えてくれる。

エピソードデルタにおける隕石の騒動であっても、ホウエンの人々には未知であり、ヒガナが前のめりだったのはもちろんだが、ヒガナやダイゴがもっと互いを理解しようとしていれば、物事は円滑に進んでいたのかもしれない。

 

ミクリが知らなかったこと

ミクリは登場して早々に知らないことに出くわす。ルネに植わっている大木が、カロスから来た大男から贈られたものだったとシナリオが始まってから知ったのだ。

エピソードデルタでもシナリオ本編でもそうだが、ミクリは知らない・自分ではできないことが多い印象だ。たまについて言及するなどルネの民としてその他ホウエン人が知らない内容を知っていることも多くあるのだが、上記の通り大木のルーツを知らず、レックウザの呼び出し方も知らず、祠に入ることは許されず、空の柱に立ち入ることができないのだ。古の知恵を受け継ぎ伝える人間の一人という役なのに、知らない・できないと言及されていることが(言ってないだけで本当はあると言われればそれまでだが)流星の民のヒガナよりも多い。本ブログを書くきっかけとなったセリフの発言も相まって、ミクリは「知らないことを知っている」と思った。ソクラテス無知の知である。自分が知恵を受け継いできたからこそ、その知恵にないことを知覚する感度が高いのだろうか。

まとめると、ミクリの知らないことは「ルネの大木のルーツ」レックウザの召喚方法」だが、知らないことを知っており、かつ全てを知ることはできないと悟った役回りだと考える。

 

主人公が知らなかったこと

最後になったが、主人公(ユウキもしくはハルカ)の知らないことは、「シナリオの展開」と考える。今まですべてのポケモンシリーズをやってきた人でも、RSEをやったことがある人でも、ORASが初めての人でも、製作した人以外はこのシナリオをプレイする以外知る術はない(ネタバレを見たのなら話は変わるが)。ヒガナがなぜこのようなことをするのか、この出来事を受けたダイゴなど大人たちは今後どうしていくのかは、シナリオをプレイしない限りわからない。シナリオの展開と書いたが、製作陣が公開しない限り、エピソードデルタを制作した意図も、本当に伝えたかったことも分からない。プレイ後に感想を共有しあうのは、わかろうとするための行動の1つかもしれない。

 

最後に

今回はタイトルや背景通り、登場キャラクターの知らないことにフォーカスしてブログを記載した。もしエピソードデルタをプレイしたことがない人が、本記事で興味をもってくれたのならプレイしてほしいし、過去にプレイした人はぜひその感想を他のプレイヤーと話し合ってほしい。話してみると意外に違う受け取り方をしていることがあったりするが、だからこそ面白い。今年の12月にもポケモンの新作が発売されるとのことで、これからもポケモンというジャンルが栄えていてほしい限りである。

 

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【ポケモンORAS】ルネシティとその関連についてわからないこと、わかること、思うこと【感想・考察】

はじめましてかこんにちは、もちかぎです。

今回はルネシティと、そこにまつわる様々なものについて記載していきます。

背景

ルネシティとこの街に関連する情報があまりにも多いため、丁度いいまとめ兼、今までプレイしてきた中で思ったことも整理できればよいなと思い、本記事を書くに至った。

 

目的

ルネシティとそこに関連するものについて、住みづらそう以外についてわかること、思うことを書く。

 

追記

2022/02/22更新:表示されなかった画像を見れるようにしました

 

注意(必ずお読みください)

※誤字脱字があった場合スルーしてお読みください。

※本記事は、オメガルビーアルファサファイア(以下ORAS)のルネシティとその関連について記載しているため、ルビー・サファイア・エメラルド(以下RSE)と比較して書いている箇所はありますが、RSEのルネシティ関連について記載している訳ではありません。

※筆者はいわゆるポケモン第3世代のうち、アルファサファイア(以下AS)しかプレイしていません。AS以外の第3世代の情報は実際にプレイしたわけではなく、ネットなどで見た情報となります。

※そのため、ASに準拠した書き方となります。オメガルビーで変更されている点(例:カイオーガグラードンなど)については個人での補完をお願いします。

※ゲーム内で表示されているところと個人的に思うことについては一行開けて記載していますが、混在している可能性があります。

※思うことには自分の思ったことや疑問、考えなどを書いていますが、必ずしも答えを書いているわけではなく、また、個人的な考えにとどまることをご理解ください。

 

ルネシティの概要

『ルネシティ』はホウエン地方の東側に位置するシティで、1000年前の隕石によりできたとされている。

物語の終盤、アクア団によりカイオーガが不完全な状態で復活してしまい、ルネシティを中心に大雨が降り始める。カイオーガは数千年前のようにゲンシカイキするためにそのエネルギーのあるホウエンの底、『目覚めのほこら』の最下層を目指す。

主人公はその事態を解決するために、カイオーガを追いかけ、目覚めのほこらのあるルネシティに向かう。結末として、主人公がカイオーガを倒すもしくは捕獲することで事態は収束する。

事態が治まった後は、最後のジムバッジである『レインバッジ』ををもらうために、ルネジムに挑戦し、以降は『ルネの民』であるミクリの話を聞きにいくため、エピソードデルタで訪れることになる。シナリオ前でも『なみのり』『ダイビング』があれば行くことができる。

 

ルネの地理的特徴と建物

マップで表示される説明

巨大隕石の 落下によって できた 空か 深海からしか はいれない 街

看板に表示される説明

ここは ルネシティ 歴史が眠る 神秘の街

ルネシティは概要でも示した通り、1000年前に落ちてきた隕石によりできた土地のため、中心部に向けて深く、外側に向けて高い立地となっている。地面は全体的に白い。外周としては、プロのスイマーが1周するにも3日はかかる程度。トクサネシティとルネシティの間には深い海溝がある。ORASへのリメイクにあたって、カロスから訪れた大男によって大木を送られている。北側には目覚めのほこらがある。初めて訪れる際には『なみのり』と『ダイビング』が必須であり、2回目以降でもなみのりとダイビング以外では『そらをとぶ』を使用しないと街には行くことができない。

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民家

外見は白い壁、四角く青く仕切られた窓、同じ色の扉、くすんだ色のドームがついているが、ドームがついていない家も確認される。白い壁はところどころはがれており、ベージュ色のように見える。

内観でも壁の色は共通で、一部壁がはがれて白いレンガが見えている。青いまわりぶちにライトが直接ついている。床はグレーで、その上に白と黒のタイルのようなものがついている。家具は白と青、黒が貴重である。窓の形は外から見えるものと異なり、半円型になっている。

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思うこと①:ルネシティを初めて見た時に抱いた印象は、サントリーニ島アトランティスアトランティス - Wikipediaの情報で足りると思います)だな、でした。サントリーニ島のようだと思ったのは白さと建物に由来しますが、アトランティスに関しては、記載されているアトランティスとは異なることも多くあるのですが、

からそのように感じたのだと思います。あと、アトランティスは大地震と大洪水によって沈んだとされているところも、なんとなくグラードンカイオーガを想起させたのだと思います。

思うこと②:サントリーニ島に実際にある家のドームは、ルネシティのものよりも鮮やかな青色で、『ダイヤモンド・パール』『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』に出てくる『ホテルグランドレイク』の建物のドームの方が似ているように思います。ここの建物はルネやサントリーニ島と違って地面に近い部分がグレーで、その上にレンガが使われています。ルネと内観なども異なりますが、他の地方でルネシティらしさを感じられるのはうれしいです。

 

目覚めのほこら

ルネシティの北側に位置する祠。祠の外側の色はASだと青色で、ドアに描かれているポケモンカイオーガのように見受けられる。隣には柱が2本立っており、その内側に照明のようなものが配置されている。中に入ると松明で照らされているが、途中から明かりはなくなる。エネルギーのあるホウエンの底に繋がっており、そこへ行く道は2つある。初めて訪れた時には、石が落ちていて遠回りになる1つの道しか使えないが、2回目以降はより近い道もどちらも使えるようになる。シナリオでは、遠回りでつく底には目覚めたカイオーガが浮上しているので、アクア団からもらったアクアスーツと『べにいろのたま』を装備した主人公が、カイオーガに乗ってホウエンの底に初めて行くことになる。そこでゲンシカイキしたカイオーガとバトルし、捕獲もしくは倒すこととなる。シナリオ前に行くと、おくりびやまで沈められた魂がよみがえる場所とのことで、引き取るように言われる。

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思うこと①:ほこらという単語は前から聞いていたのですが、どのようなものかはあまりよく知らないので少しネットで調べました。

コトバンクデジタル大辞泉には以下のように記載されていました(表記の問題で、一部変更して引用しています)。

[音]シ(漢) [訓]ほこら まつる
 神や祖先を祭る所。ほこら。「祠堂/淫祠・古祠・社祠・小祠・神祠
まつる。まつり。「祠官
[難読]叢祠祠とは - コトバンク

同じくコトバンク内でひらがなで検索したところ、別のものがヒットしました。こちらは世界大百科事典内でほこらについて言及されているところを引用したものです。

 
【社祠】より
…ヤシロとホコラ。ともに神をまつる殿舎のこと。また,土地の神,その地を支配する神のこと。后土(こうど)と同様の意でも用いられる。ヤシロとは,本来屋代(やしろ)すなわちミヤ(御屋),宮殿に対してそのかわりの斎庭(ゆにわ),斎場のことで,地を祓い清めただけの場のこと,またそれより少し進んでわずかに人家の形をしたのみの建物のことをいい,のち社の字をあて,神をまつる殿舎をいうようになったものとみられている。ホコラはホクラ(神庫,宝庫,宝蔵)より転じた語で,神をまつる殿舎のこと。…
【神社】より
神道の信仰にもとづいて,神々をまつるために建てられた建物,もしくは施設を総称していう。やしろ(社),ほこら(祠)。一般には,神が鎮座する本殿,神を礼拝しさまざまな儀礼を行う拝殿,本殿・拝殿などを囲む瑞垣(みずがき),神域への門に相当する鳥居などからなり,そのほかに神宝を納める宝殿,参拝者が心身を浄めるための手水舎(ちようずや),神に奉納する神楽(かぐら)を奏する神楽殿,神官の執務のための社務所神苑などさまざまな施設を併せている。…

ほこらとは - コトバンク

信憑性のほどは分かりませんが、Wikipediaには以下のような記載がありました(一部引用)。

…神社の簡略形で、人が立ち入ることが難しい場所や、集落や個人が所有する土地に設置され、神職は常駐しない……祠のある場所は集落の入口や道の辻、三叉路、水田や畑などの農地など、人間の生活圏の内部が多いが、山の神のように奥深い山奥や海岸の絶壁の側面など人間が立ち入らないような場所に祀られるものには神道的な自然崇拝を偲ばせるものもある。…祠 - Wikipedia

いずれも祠は何かしらを祀るために作られた建物を示す単語であるため、ルネでも同じ意味を持っていると考えます。ここで祀られている対象は、自然崇拝のような最下層にあるエネルギーそのものか、扉に描かれているカイオーガ自体か、その両方のに絞られると思います。グラードンが祀られていない理由としては思うこと③で触れます。

 

思うこと②:天気が元通りになったときのムービーに、気なることがあります。カイオーガを倒すか捕獲した後、

  1. ルネシティが移され、一瞬だけ虹色?に輝く
  2. 虹色の光が緑になる
  3. 緑の光が柱のように天を貫き、空が晴れる
  4. 緑色のキラキラが大地に降り注ぐ

となります。単純で申し訳ないのですが、ポケモン世界で虹色といえばキーストーンなど『メガシンカ』周りを想像してしまいます。

しかし、カイオーガゲンシカイキをする際に虹色になるシーンは見受けられなかったので(そもそもメガシンカゲンシカイキは別に描写されていますし)、ルネにあると見ています。ルネにある虹色の要素と言えば思い当たるのは、1000年前に落ちたまるでキーストーンのようだった隕石か、カロスから送られた大木くらいで、隕石に至っては今どこにあるか確認できません。

もしかしたら、隕石が緑の光を放ち、解決させるシステムに使用されているに組み込まれているのかとも考えましたが、流星の民にとって祀る対象をルネで消費させるだろうかと思いますし、大木が何かしらの影響を与えていたりするのでしょうか。

『Pokémon Evolutions』では、隕石が落ちた周りから虹色の光?が溢れていましたが、あれは隕石によるものなのか、エネルギーによるものなのか、わからないです。

また、緑の光というのもなかなか思うところがあります。カイオーガの件を解決できれば、雨雲が引いていくという演出にもできたはずなのに、緑の光が打ちあがります。第三世代で緑と言えば『レックウザ』の色のような気がします。何か意味があるのでしょうか。あと後ろに上がる飛行機雲?に至っては全く謎です。

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思うこと③:緑の光が空を貫くムービーの後、シナリオ中では確認できなかった、数千年前に住んでいたとされる新たな野生のポケモンが確認できるようになり、ルネにも緑が増え、大木に花が咲きました。カイオーガグラードンはとてつもない災厄を引き起こすポケモンですが、『ルビー・サファイア』のポケモン図鑑には以下の記載がありました。

ルビー
そら いちめんを おおう あまぐもを つくりだし おおあめを ふらせる ちからを もつ ポケモン。かんばつに くるしむ ひとびとを すくったカイオーガ - ポケモンWikiサファイア
あまぐもを ふきはらい ひかりと ねつで みずを じょうはつさせる ちからを もつ ポケモン。こうずいに くるしむ ひとびとを すくった。グラードン - ポケモンWiki

カイオーガグラードンの天候操作はあまりにも強大ですが、同時に、だからこそ救われていたところもあるようです。ORASポケモン図鑑ではこのような記載はありません。この二匹はずっと恐ろしいポケモンとしての側面が出ていたので、このような説明がされていたということを見て少し驚きがありました。大昔、この二匹が地上にあふれるエネルギーを取り合い、大きな被害を出していましたが、その頃は住んでいるポケモンも豊かだったようで、レックウザはその豊かである要因である大地のエネルギーすらも吸っていたのかもしれません。

ここで思ったのですが、例えば雨が降らないで困っているとき、カイオーガを意図的に起こせば、ほこらに繋がるホウエンの底に勝手に向かうので、大雨は止みますし、大地は自然に富んで、大雨のリスクが大きいですが、一石二鳥です。なのでほこらは人為的に土地を富ませる装置なのかもと思ったのですが、実際どうなんでしょうか。

話は変わりますが、カイオーガのみが祀られているのは、先ほど述べたほこら=装置の話において、天候は抜きに大地を富ませることだけを目的とした場合、カイオーガもしくはグラードン片方のみを起こして、底に向かってもらい、そこで捕獲もしくは討伐をすればよいので、片方のみでも成り立つと思いましたが、どうやら『Pokémon LEGENDS アルセウス』(以下アルセウス)のPVなどを見るに、古代はポケモンが強く、そんな難しいことが違う色のたまを持っていてもできるのでしょうかとも思い、答らしい答えが出ません。レックウザによるエネルギーのドレインで、グラードンの方は祠に行っても復活の見込みがない状態になったからとかも考えましたが、わからないことが多すぎます。

 

思うこと④:シナリオでカイオーガがエネルギーを求めてルネに向かった際、一度別の部屋でカイオーガと合流し、カイオーガと一緒にホウエンの底に向かうことになります。主人公が道を塞がれていたため、すぐに底に行けなかったことはわかるのですが、カイオーガにとってはそんな事情知ったことではないと思うので、違う場所に浮上する必要はないはずです。底に向かうときの中継地点と言われればそれまでなのですが、カイオーガにとって一度別の場所に立ち寄るメリットがあったのでしょうか。

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思うこと⑤:ほこらを支える柱は2つありますが、頂点に2つの渦のようなものがついていて、白く、筋が何本も通っています。柱の知識はあまりないのですが、古代ギリシャの建築に使われていたイオニア式の柱(イオニア式 とは | SUUMO住宅用語大辞典)のように感じます。『Pokémon LEGENDS アルセウス』にも、PVでドーリア式のような柱が見られました。地方間の繋がりなんかもあれば嬉しいですね。祭壇の元ネタは謎です。

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思うこと⑥:ほこらに入ってすぐの道には松明が付いています。さらにロードして進むと松明がないのにマップの全てが見える程度の明るさが最下層でもあります。何が言いたいかというと、先が見えるのに松明を表示する理由がありません。もし表示するのならロードした先にも松明を置くべきだと考えます。もしくは入ってすぐの道の松明の表示を無くすことになるのではないでしょうか(ORASにはフラッシュの技マシンがあり、バトル以外で暗い道を照らす効果がありますし、フラッシュを使わせる手もなくはないです)。必要がないのに表示をしているということは、明るさ以外に示したいことがあるのではないかと思います。ルネの民はほこらの中に入ることは許されておらず、ほこらを護る仕事している『ミクリ』でもそれは同じです。なのでこの松明はルネの民以外の人間が、カイオーガの目覚めによって荒れた天候の中ルネに向かうことはまず厳しいため、天候が荒れる以前からほこらに入っていたことを示しているのではないでしょうか。

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大木

RSEにはなかったが、ORASから追加された大木。エピソード中は枯れており、ふもとの草と白い花が少し咲いているくらいだが、エピソード終了後見に行くと、青と黄色の花が咲き、オレンジ、青、黄色など、さまざまな花が咲き誇る。一つだけ、赤黒い花が咲く。

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思うこと①:カロスから送られた大木ですが、カロスという土地と言い、咲く花の色と言い、『ゼルネアス』を匂わせています。大木は消耗したゼルネアスじゃないか?という説があるのも納得です。溢れたエネルギーをこの大木も吸収したのでしょうか。

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思うこと②:赤黒い花はAZが所有していたフラエッテの花にそっくりです。カロスより訪れた大男が大木を送ったそうですが、送り主はAZで間違いないでしょう。フラエッテが持っている花の名前は『えいえんのはな』と言うらしく、さらに不気味です。カロスも掘り下げるとたくさんの不思議なことがあるのでしょうが、とりあえず今回はルネに絞って記載します。

 

ルネの歴史

ルネシティは隕石がぶつかったことでできた。空の柱では、その内容に少しだけ言及されている。以下、空の柱での説明の引用。

…それから 千年後 再び 宇宙から 隕石が 落下してきた一回目よりも更に 巨大な 隕石は海さえも えぐり巨大なクレーターを作ったこの時 できた場所は後に ルネと 呼ばれるようになる……

 

思うこと①:ヒガナはこの後、「巨大な 隕石によって ルネシティは できたんだね」と話していることから、ヒガナ自身ルネシティのことを知ってはいるようです。この続きは「巨大隕石に 続いて 人々を さらなる災厄が 襲う」となり、漏れ出たエネルギーを目指してグラードンカイオーガが争ったことが記されています。ヒガナはルネシティのことを知ってはいますが、ルネシティに関心は無く、そこに落ちた隕石と、続いたグラードンカイオーガの争いの方に重きを置いているようです。

 

思うこと②:これは余談なのですが、ルネという名前の由来は何なのでしょうか。

ルネシティ - ポケモンWikiには瑠璃色?や涅色?が挙げられていましたが、それ以外にも、個人的に『ルネサンス』当たりも入っているんじゃないかと思います。

ルネサンス(仏: Renaissance)は「再生」「復活」を意味するフランス語であり、一義的には、古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする文化運動である。14世紀にイタリアで始まり、やがて西欧各国に広まった(文化運動としてのルネサンス)。また、これらの時代(14世紀 - 16世紀)を指すこともある(時代区分としてのルネサンス)。ルネサンス - Wikipedia

ルネにある古代ギリシャ要素といい、おくりびやまで沈められた魂はほこらでよみがえるとされていたりと、近い概念ではないかと思います。

 

ルネの民

正確な定義は不明だが、未だに残っており、ルネの民と明確に判明しているのはミクリのみ。

①ミクリ

ホウエン地方の8番目のジム、ルネジムのジムリーダー。ジムバトルはカイオーガを捕獲してからとなる。専門は水タイプで、勝利すると『レインバッジ』、ひでんマシン『たきのぼり』をくれる。ルネの民であり、同時に目覚めのほこらを護る者であり、空の柱へと続く洞窟の入り口の封印を解除することができる。あいいいろのたま・べにいろのたまの知識がある。

 

思うこと①:衣装も大きく変わり、エメラルドで出た空の柱の要素も合わさって、ルビー・サファイアより役割が増えました。目覚めのほこらを護る役割はルネの民でなければならないという言及はされていませんが、空の柱への入り口の解除は流星の民とルネの民でなければできないようです。ミクリは目覚めのほこら、空の柱へもどちらも入ることができません。以下は入れない旨を説明したミクリ本人のセリフです。

…私達 ルネの 人間は この 目覚めのほこらの 中に入ることを 許されていません…
…私達 ルネの民は 空の柱に 立ち入ることが できない…

ほこらを護る使命があるのに中に入ることが許されておらず、空の柱への入り口の封印解除はできるのに、中に入れない。ホウエンや流星の民に都合よくつかわれているような印象で、少し可哀そうに思います。

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思うこと②:空の柱については分かりませんが、ほこらに関しては入ることができないではなく、入ることを許されていないと言及しています。許されていないということは、ルネの民がほこらにはいることを認めない、人かどうかもわかりませんが、権力や力を持った何者かがいる、もしくはいたこととなります。特定するには情報があまりにも足りませんが、今後どこかで情報の開示があると嬉しいです。

 

思うこと③:ミクリはべにいろのたまの力だけではカイオーガの待ち受けるホウエンの底にはたどり着けないと話しています。ほこらに入れないミクリは、底へと至る通路が(1つは防がれていたものの)2つあることを知らない、要はほこらの内情を完璧に理解しているわけではないのでしょうか。それとも、手順が大事なのでしょうか。実はルネの民でない人だとたまの能力を完全に出し切れなかったりするのか、不明です。

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思うこと④:ORASミクリの一人称はバラバラです。現在配信中のORASに準拠したPokémon Masters EX(以下ポケマス)のミクリでは『わたし』に統一されていますが、『わたし』『私』が出てきました。ちゃんと検証できていないのですが、ポケマスではほとんどのキャラが一人称の表記がひらがなもしくはカタカナになっているように思います。ゲームの方では、コンテストとカードの自己紹介の表記を抜いてカウントした場合、私が13回、わたしが3回でした。RSEでは漢字表記が実装されていなかったため、リメイクを作るにあたって変更した際、全てを変更し忘れていたのか、何か意味があるのでしょうか。

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思うこと⑤:続けてポケマスの話になるのですが、ポケマスではホーム画面でのランダム台詞とキャラごとにある個別ストーリーにて、ミクリはルネについて言及しています。どちらのセリフも、ミクリはルネのことを好ましく思っており、外部の人にも来てほしいようです(ミクリのファンは他の地方からここへ来るそうですが、ルネにいる住民がわざわざルネにくるとはと発言しているため、多くの観光客が来ているわけでもなさそうです)。ルネシティにいる住民も、ルネから出たことがないという子どもはいますが、ルネに対して否定的なセリフは見受けられません。

ルネについて話す際、ほこらや大木については言及せず、歴史に山や水の美しさ、隕石の落下によりできた特徴的な地形の話をします。「街を守るように」や「悪しき者を 近づけさせないよう」など、私たちがおおよそ不便だと思うところを好意的に解釈していますが、そのメリットは彼らが暮らす平和な現代ではあまり活躍しないと考えます。彼らルネの民のルーツはこの立地を良しとするような悪しき者に攻められるような環境にあったのでしょうか。

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②その他モブ

思うこと①:ルネの民と言及されていはいませんが、ルネに住む人々はルネの民なのでしょう。天候が悪化しているときにルネの民家に入ろうとすると、扉は固く閉ざされており、入ることができません。そのことと関連してか、ルネの中で開いているディスカウントショップとポケモンセンターのうち、ポケモンセンターにいる老人に話しかけると、以下のセリフが聞けます。

この 天気……なにかの 前ぶれ なのでしょうか?みんな 古くからの 言い伝えがどうのこうの と言っていたような……

セリフを見るに、この老人はルネの外部から来た人だと推測します。ルネの民たちは、カイオーガが引き起こすこの天災について、言い伝え続けてきたのでしょう。

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思うこと②:ミクリが空の柱の前でルネの民としてバトルをする前、以下の発言があります。

私の お師匠さまから 受け継いだルネの民 としての 使命──

ミクリの師匠にはエメラルドで初登場した『アダン』がいますが、ミクリから師匠についての言及があるのはここだけです(コンテストのイベントでは、姪のルチアがアダンに言及します)。ポケマスでは『師匠』呼びに統一されています。この『お師匠様』はアダンのことなのか、それともアダンはポケモンの師匠であって、ルネの民の師匠は別だったりするのでしょうか。この辺りはポケマスでアダンが実装されると分かりそうなので、楽しみにしています。

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関係のある土地

①おくりびやま

マップで表示される説明

過去 現在 未来に 渡って ポケモンの魂が 眠る 山

ルネの民家の中で、海の研究をしていたという男性から以下の話が聞ける。

この ルネシティと おくりびやまは何かの 関係が あるらしい……むかし いた 研究所でそんなことを 友達と 調べていたよ

また、シナリオクリア後、大木のもとにいる老人が

すべての 始まりは 目覚めのほこらすべての 終わりは おくりびやま……ポケモンも 人もどこから来て どこへ行くのでしょう……

と話すなど、ルネの住人はルネとおくりびやまとが関係していると話す。

『おくりびやま』はホウエン地方の北側寄りに位置する山で、ヒワマキシティとミナモシティの間にある。墓地として使用されており、RSEでは1~6階だが、ORASでは1~4階になっている。上階に行くと1、2階の墓のデザインは共通だが、3階以上は墓のデザインが変わっている。外にもつながっており、3階からは霧を抜けて山頂に行くことができる。山頂付近にはまた墓が建っており、山頂にはあいいろのたまとべにいろのたまが置かれている。シナリオの途中で訪れることとなり、カイオーガの復活をもくろむアクア団があいいろのたまを持っていき、主人公は残ったべにいろのたまを所持することになる。たまの隣には老夫婦が立っており、たまの話を聞くことができる。たまは性質が反対になっており、あいいろのたまではカイオーガに力の解放をもたらすが、グラードンの力を抑制し、べにいろのたまではその逆の作用がある。

 

思うこと①:たまの話は『えんとつやま』のアオギリとのバトル後聞くことができます。その際「おとぎ話の 中だけの でっちあげ じゃあ なかった」と言っていました。空の柱にはたまへの言及が全くされていませんでしたが、アクア団たちはルネの民やおくりびやまの関係者に話を聞くことができたのか、ホウエンでは有名なおとぎ話だったのか、はたまたどこかにはたまについて記した何かが残っているのかもしれません。

 

思うこと②:おくりびやまにも壁画らしきものが確認できます。分かりずらいのですが、山頂に3か所と、山頂へとまっすぐに続く道に2か所です。5か所のうち1か所は不明ですが4か所は同じカイオーガの絵柄のため、『壁画に描かれたカイオーガが何をしているか』というよりも『石の洞窟と空の柱以外にもカイオーガが描かれた壁画がある』ことに注力したほうがよさそうです。ですがこの壁画やこのあたりのいずれもの壁は壊れており、あったかもしれない壁画の上部は見ることができません。ルネの民とおくりびやまは何かの関係があることから、ルネの民の先祖やそこに近しい人たちが描いた壁画かもしれません。壁画や壁が自然災害などの理由で壊れてしまったのか、意図的に何者かが壊したのかは不明です。

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壁画を拡大したもの。同じ絵柄があと3か所ある

 

思うこと③:おくりびやまの壁画のカイオーガの特徴的な点として、逆さまで、アルファのマークがなく、ヒレに相当する部分がすべて囲われて描かれているところが挙げられます。アルファのマークに関しては小さくて表示できなかったのかもしれませんが、ヒレをすべて囲わず、医師の洞窟や空の柱と同じように描写をすることはできると思うので、わざと差別化している印象があります。オメガルビーでは壁画はグラードンに差し替えられています。

 

思うこと④:壊れた壁は、RSEでは壁ではなく連なる岩のような表示になっているので、描写する力が上がったのかと思います。この壁は四角や多角形の形に区切られている、完全に区切られていなくても人が通れるような穴がある、壁の中に顔を出せる穴があることから何かしらの建物であったと予想します。ここにある墓は、この建物の関係者と言われても納得です。殿堂入り後に訪れると、フヨウが山頂にいた幽霊となった老婦人と墓の近くで話しているところを目撃するムービーが見られることから、墓はおくりびやまの伝承の関係者のものかもしれません。どちらも満たす線もあると思います。

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思うこと⑤;山頂付近の墓は、内部と異なって、マップを中心とした際左右対称になっているものもあれば、非対称のものもあり、きれいに並んでいるとはいいがたい状態です。その場でなくなってしまったのでしょうか。

 

思うこと⑥:たまについてです。たまはゲンシカイキをもたらすとほこらに入る直前のマツブサは言いますが、アオギリが使用した際はゲンシカイキできず、私たちがよく見る状態での復活となりました。レックウザによるエネルギーのドレインの影響なのか、選ばれたものだとこのようなことにならない(なのでエネルギーを求めた?)といった持ち主に由来するものかは分かりませんが、矛盾のようなものを感じました。

 

②空の柱

マップで表示される説明

はるか 天空に住む 伝説ポケモンに祈りを ささげるため 造られた塔

『空の柱』は、ルネシティの近くにあり、洞窟を抜けた先にある。エピソードデルタまでシナリオを進めないと入ることができず、シナリオ前に入ろうとすると選ばれしものだけが進むことを許されていると言い、入り口の洞窟に入れない。空の柱のなかは流星の民が語り継いできた歴史を伝える壁画が描かれており、頂上はレックウザを降臨させる『龍召の祭壇』になっている。

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思うこと①:天の柱内部の壁画では、たまの話は触れられていません。おくりびやまの老人は、暴れるグラードンカイオーガを鎮めたとされる力の1つとしてたまをあげています。空の柱が伝えている通り、レックウザが2匹の力を抑えたというのは本当だと思いますが、たまも影響しており、空の柱は完璧に過去の歴史を伝えているとは考えにくいです。

 

思うこと②:グラードンカイオーガが暴れて2回目のとき、人々はレックウザの降臨を祈り、その祈りにルネに落ちたキーストーンが反応し、レックウザが降臨した内容が記載されていますが、本編ではヒガナ一人の祈りで降臨しています。流星の民のババさまも伝承者が呼ぶと話しています。祈る人数よりも思いの強さの方が重要なのでしょうか。

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思うこと③:空の柱に伝わる伝承をダイゴ達は知らなかったため、ヒガナが危惧する別世界への影響が危うく出るところでした。このような事態を回避するためにも空の柱は誰でもアクセスできるように解放すべきだったと思います。ですが空の柱は流星の民と認められた人間しか入ることができません。空の柱に入ることができる対象を絞ることで発生しうるメリットとして、自分達が真実を知っているという、またはレックウザメガシンカできる特権を持った民になれるといったことでしょうか。

 

思うこと④:ルネを作ったキーストーンのような隕石は今どこにあるのかが分からず、レックウザの力の源となった七色の石をまつる目的も柱にはある為、柱に埋められいるのかとも思いましたが、そんな大きなキーストーンがあれば、ヒガナがキーストーンを奪う必要はないはずです。ババさまは七色の岩の前でと言っていますが、七色の岩を見た覚えがないので、ヒガナとババさまの間で伝承が違っていることになります。何があったのか気になります。

 

あとがき

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今後、何らかの形でホウエンの歴史が出る機会を楽しみに待っています。

本ブログを書くにあたって協力をしてくださいました暮月(Twitter暮月 (@kuretuki) | Twitter)に感謝を送ります。